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フィリピンに足を踏み入れたその瞬間から、旅人は耳にするのです。「コケコッコー!」というあの高らかな雄叫びを。しかもこれ、田舎の話ではありません。立派な門にガードマンまで常駐している“高級サブディビジョン”ですら、ニワトリが我が物顔で鳴いているんです。

フィリピーナと結婚でもしようものなら、その実家におじゃまするイベントが発生。で、たいていローカルな住宅地です。そして、その家のまわりには…謎の三角屋根の小屋。そして、その近くには足にヒモをつけられたニワトリ。そう、これが“リアル鶏小屋”。もはや風景の一部。

しかも1羽どころではありません。3羽、5羽、いや10羽…と飼っている猛者もいます。なぜって? それは「闘鶏」という、フィリピンの国技(?)とも言える娯楽があるから。街のあちこちに闘鶏場があり、最近ではネット中継付きの“オンライン闘鶏”まで完備。Wi-Fiのある一角にはフィリピン人が群がり、テレビの前で歓声を上げています。もう、お祭りです。

私も最初は「ニワトリ多くない?」と驚いていたのですが、気づけば背景音と化していました。郷に入れば郷に従え、ですから。

…が、3年後。事件が起きました。

「コケコッコーーー!!!」

え、近い。やたら近いぞ? そう、なんと隣の家から爆音で朝5時の目覚ましが…いや、ニワトリが鳴いていたのです。しかもこのサブディビジョン、契約規約で「ニワトリ禁止」と明記されているのに、全く気にしていないご様子。まるでルールが“飾り”です。

さすがに我慢の限界。サブディビジョン内のミニ自治体に相談したところ、役員たちがすぐに動いてくれました。そして隣家に注意しに行ってくれたのですが、フィリピンあるある発動。「あ〜はいはい、わかりました〜(聞いてない)」といった対応。

結局、最終手段。直接、隣の家へ出向いて「ここ、チキンダメでしょ!」と、英語とタガログ語を駆使して直談判。すると意外にも平謝り。「ソーリー、ソーリー、来週には撤去します」と。しかし、「今週末までにやってくれ」とピシャリと言い放つと、さすがに驚いたのか、すぐに対応してくれました。隣に日本人が住んでいたことが、彼らにとっては予想外だったようです。

それにしても、ニワトリの鳴き声ってどこか懐かしくありませんか? 昔の日本でも、朝にコケコッコーで目覚めることがありましたよね。田舎の風景としてよく見かけたものです。

でも今や、住宅地で鶏を飼うなんて珍しい。だからこそ、フィリピンで聞くニワトリの声に、ふとノスタルジーがこみ上げてしまうんです。小さな頃、祖母の家で目を覚ましたあの朝の空気が、ふと蘇る。

ただし、そのノスタルジーも毎朝5時に連発されると…さすがにキツい。いや、まじで。

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