フィリピンで警戒に当たる警官達

昨年10月以降、フィリピンのマニラ首都圏を中心に、拳銃やそれに類する武器を使った強盗事件が急増しています。外務省によると、2024年5月6日時点で日本人が被害に遭ったケースは16件にのぼるとのことです。

外務省フィリピン情報

ほんの少し前までは「治安が安定してきた」と感じていた人も多いかもしれませんが、ここにきて、かつてのような物騒な雰囲気が戻りつつあるようで心配です。

被害は強盗だけじゃない。ケガを伴うケースも

最近の強盗事件では、バッグを奪われそうになって抵抗した被害者が発砲されてケガをするケースや、銃のグリップで殴られるといった暴力的な被害も発生しています。特に外国人、なかでも日本人が狙われる傾向があるため、フィリピンに渡航予定の方は細心の注意が必要です。

日本と違うのは「銃の存在」

フィリピンの犯罪事情で、日本と大きく違う点は「銃が比較的簡単に手に入ってしまう」という現実です。フィリピンでは、銃を扱うお店を見つけるのが簡単なほか、射撃練習場も大きな町には存在し、重火器の情報がその場で手に入ります。さらに密売も多く、貧困層でも手軽に銃が手に入る現状があります。

そのため、ちょっとした強盗でも武装していることが多く、対応を誤ると命に関わる可能性もあります。

安全そうな場所も油断禁物

「治安の悪い地域に近づかなければ大丈夫」と思いがちですが、最近は富裕層が暮らすエリアやレストランなど、これまで比較的安全とされていた場所でも被害が報告されています。中には、飲食中に店に押し入られて金品を奪われるというケースも。

さらに問題なのは、犯人がほとんど逮捕されていないという現状。つまり、銃を使った強盗の多くがいまだに野放し状態ということです。この点も、日本との大きな違いです。

渡航時の具体的な注意点

フィリピンで犯罪に巻き込まれないためには、以下のような行動の見直しが必要です。

  • 流しのタクシーは利用しない

  • 夜間の一人歩きは避ける

  • 道端のATMは使わない(特に人気の少ない場所)

  • 交差点や路上で急に話しかけられても反応しない

交差点などで突然声をかけられても、話を聞こうとしないことが重要です。多くは物乞いや詐欺の入り口で、うっかり耳を傾けてしまうと、思いがけない金額を請求されたりする事例もあります。

トライシクル・ジプニー利用にも注意

フィリピン名物の「トライシクル」や「ジプニー」は現地の雰囲気を味わえる乗り物ではありますが、初心者や観光客にはあまりおすすめできません。何度もフィリピンを訪れている人ならともかく、慣れていないうちは避ける方が無難です。

また、外を歩くときはスマホや高価な腕時計などを目立つ形で持ち歩かないようにしましょう。例えば、バスターミナルからバスに乗って安心して窓を開けていたところ、外から腕をつかまれてスマホを盗まれたという被害も報告されています。

「信じすぎない」ことも大事な防衛策

フィリピンの人々は、明るくフレンドリーで親切な人も多いですが、「いい人そうだから」と簡単に信用するのは非常に危険です。たとえ知人の紹介や、親族関係にあるような人であっても、用心を怠らないことが大切です。

特に初めてフィリピンに行く方や、滞在経験の少ない方は、相手の笑顔や態度に油断せず、自衛意識をしっかり持つようにしましょう。


まとめ

現在のマニラでは、観光客や在留外国人が被害に遭うリスクが以前よりも高まっています。命に関わるような事態を避けるためにも、外務省が出している注意情報に目を通し、**「用心しすぎるくらいがちょうどいい」**という意識で行動することを強くおすすめします。

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