前回は、外免切替に必要な書類集めから、予約完了までをサクッと解説しました。で、今回はというと——予約日がまさかの2か月後! そんな「もはや記憶の彼方か?」ってタイミングから物語スタートです。
さて、2か月後の書類審査に向けて、私たち夫婦はせっせと書類集めに奔走。パズルのピースを揃えるがごとく、1か月かけてなんとかコンプリート。「これで一安心!」と思っていた私。しかし、ここで大問題発覚。
……知識確認、ノー対策でした。
慌ててGoogle先生に泣きつくと、「10問中7問正解で合格!」という、ざっくり情報しか出てこない。肝心の問題内容は霧の中。とはいえ、やらないわけにもいかないので、日本の普通免許試験問題を使って練習開始。
ところがここでまた壁にぶち当たる。なんと試験、タガログ語でも受けられるのに、市販されてる問題集は日本語オンリー!
仕方なく私が日本語→タガログ語に翻訳しつつ、妻に問題を解かせる日々。
「まぁ、問題は常識的なのばかりらしいし、大丈夫でしょ」と思いきや、日本の交通常識とフィリピンのそれはまるで別物。そもそも右側通行と左側通行の違いからしてカオス。左右確認のクセも逆。結果、基礎の基礎からみっちりレクチャーする羽目に。

そして、ついに迎えた予約当日。
会場で事前に言われている番号を確認しながら呼ばれるのをひたすら待つ。周りを見渡すと、なんとも多国籍。中東系が多めで、次に中国系。フィリピン人は妻ともう一人だけ。なぜか日本人女性の姿も。
他の受験者が次々と部屋の奥に吸い込まれていく中、「うち、ホントに呼ばれるよね…?」とソワソワし始めたころ、ついに番号が呼ばれる!
で、いよいよ書類審査開始。
ところがここで事件発生。
フィリピンの免許証を見た検査官、何やら免許をジロジロ眺めたあと、妻に質問。
「この免許、MT(マニュアル車)? AT(オートマ車)?」
妻はもちろんATで受ける予定なので、「ATです」と即答。
……が!
検査官、まさかの二度聞き。
「ほんとにAT? 間違いない???」
いやいやいや、なんでそんなに食い下がるの?と私も困惑してたら、さらに爆弾発言。
「フィリピンでMTで取ってるって書いてありますけど?」
……え?
どゆこと?
私も妻も「???」状態。パニック。
しかも検査官、「ATって言うなら、フィリピンで免許証訂正してきてください」と来たもんだ。
いや、2か月待った挙句、さらにフィリピンのLTOに訂正依頼? 冗談じゃない!!
とっさに私は
「すみません! 妻、日本語がうまく理解できてなくて、さっきの返事は間違えました!」 と必死のフォロー。
検査官、少し考えて
「じゃあ、MTってちゃんと説明して、本人が理解した上で答えてください」と。
そこから妻に
「フィリピンではMT持ってるけど、日本ではAT受けたいって言いなさい」
と伝えるんですが、焦ってるし、日本語タガログ語ミックスだし、なかなか通じない。
たぶん5分ぐらい、検査官の前でドタバタ劇。最終的に何とか説得成功し、その場をクリア。
疲れ切ったところで、次は視力検査。
ところがここでもまた試練が。

視力検査機がやたら高めの位置に設定されており、妻の身長ではギリギリ届かない。踏み台もない。背伸びしながら、悪戦苦闘の末、ようやくパス。
そして、ついに知識確認本番!
受験者は全部で11人。妻も試験会場に吸い込まれていきます。
約30分後——妻が出てくるなり開口一番。
「簡単すぎた!」
試験内容を聞いて、私は耳を疑う。
「クルマが故障しそうだけど、そのまま運転した。〇か×か?」
「クルマは左側を走る。〇か×か?」
……こんなので落ちる人いるのか??と思ったら、案の定、全員合格。
にもかかわらず、妻はなぜかニッコニコ。まあ、合格は合格。
しかし、喜びも束の間。
その後案内されたのは実技試験の説明。ネット予約が基本だけど、これがまた問題。
帰宅して、さっそく予約ページを開くと、目を疑う事態。
……次の予約、まさかの2か月後しか空いてない!
しかも、知識確認の合格は6か月しか有効じゃないので、下手すると実技試験3回しかチャンスがない計算。
おいおい、外免切替、まさかのハードモード突入か!?
というわけで、次回は、鬼門・実技試験までの道のりを、またドタバタでお届け予定です。お楽しみに!


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